先輩移住者の声

INTERVIEW

金沢での暮らしに魅力を感じ、移住を決意
移住後も東京の仕事を自宅で継続

須田 暁憲さん・麻佑子さん

金沢に移住した経緯を教えてください。

暁憲 私と妻は大学卒業後、同じ企業に就職し、配属がたまたま同じ金沢の事務所になったことで知り合いました。平成20年(2008年~)から約2年間、二人とも金沢で暮らしていました。金沢を離れた後に結婚し、東京都板橋区や千葉県習志野市で生活をしていましたが、自分たちの将来について「どんな所に住んでどんな生活をしていきたいか」ということに向き合う中で、2年間の金沢での暮らしを思い出し「いつかは金沢で生活したい」という話をしていました。 その後、生活がどう変わるかのイメージがつかず、なかなか決断できないまま数年が経過しましたが、平成27年(2015年)の長男の誕生を機に具体的に考えるようになり、私の仕事が金沢で見つかったことで移住が実現しました。

どうして金沢に住みたいと思ったのでしょう。

暁憲 金沢は昔の町割りが残っており、街の中に歴史的な建物や新しいお店、施設が混在していて、街をただ歩いているだけでもとても楽しいんです。街がコンパクトなので、ちょっと時間がある時にふらっとするだけで、新しい発見があります。また、小さな街ですから、さまざまな機会や場所で同じ人と顔を合わせることがあったり、初めて会う人でも話しているうちに共通の知人がいたりと人間関係が作りやすいところも良いと感じていました。水や食べ物が本当に美味しいことも金沢に住みたいと思ったきっかけです。
その後、生活がどう変わるかのイメージがつかず、なかなか決断できないまま数年が経過しましたが、平成27年(2015年)の長男の誕生を機に具体的に考えるようになり、私の仕事が金沢で見つかったことで移住が実現しました。

麻佑子さんはいかがですか。

麻佑子 食べ物が美味しいのは、私も同感です。スーパーに行くとそこで季節を感じることができます。クリスマスやハロウィンのようなイベントでの季節感ではなく、食材から季節を感じるというか。 日々の暮らしから季節を感じられるというのも、金沢での生活の良さだと感じています。

仕事探しはどのようにしましたか。

暁憲 大学卒業後に勤めた会社を退職後、都市計画やまちづくりに関わる仕事をしていたので、関連する仕事を探しました。子どもがいるので、子育てしながらの働きやすさも考慮しました。現在の職場は、金沢市の中でもワークライフバランスに早くから取り組んでいる会社で、多様な働き方に理解があります。

麻佑子 私は最初の会社を辞めた後、東京に拠点のある子育て支援のNPO法人で働いていました。移住するタイミングでの転職も考えましたが、NPO法人での仕事にやりがいも感じていましたので、「もしよかったらこのままリモートワークという形で仕事を続けさせてもらえませんか」とお願いしたところ、快く了承をいただけたので今もこのNPO法人に勤務し、在宅で仕事をしています。

職場と離れていて不便に感じませんか。

麻佑子 離れていても意外と仕事ができるものだなと感じています。むしろ通勤時間がない分、仕事に費やすことのできる時間が増えました。私はスタッフの勤怠管理と代表の秘書業務を兼務しています。チームで仕事を分担し、ネット上のやりとりで完結できる仕事を担当しています。基本的には自宅勤務ですが、コワーキングスペースを利用することもあります。週一回のミーティングの際はウェブ会議システムを使っていて、その場にいるような感覚でお互いに顔を見ながらのコミュニケーションが可能です。月に1回程度、東京のオフィスに出社します。北陸新幹線のおかげで東京には行きやすくなりました。

子育て環境はいかがでしょう。

麻佑子 移住当初は年度の途中ということもあって、託児施設を利用しましたが、年度替わりのタイミングで希望する認可保育園に入ることができました。東京や千葉に住んでいるとあまりないことなのですが、飲食店でも「おなかいっぱいになった?」と店員さんが子どもに声をかけてくれるなど、心の距離感も近いというか、周りの人が温かくて、私たちとしては心地よく感じています。
大きな公園や広場なども含めて、滑り台やブランコ、砂場などがあるちょっとした公園があちこちにあるのも子育てをする身としては助かります。自宅の近くに犀川が流れていて、その河川敷でも散歩したり、ご飯を食べたりしています。

今後は住宅の取得も検討されるのですか。

暁憲 将来的には金沢のまちなかに住めればいいなと考えています。金沢市内には古い町家も残っており、住まいの選択肢が増えたという点も移住して良かったと思っています。

移住を検討している方にアドバイスがあればお願いします。

麻佑子 移住を考えているからといって、誰もがすぐに行動に移せるわけではありませんが、いつか移住をと思っているならば、ゆるくでいいので、住みたい場所のことについて考えたり、調べ続けると良いと思います。

暁憲 そうですね。移住したいと思いながらもなかなか踏ん切りがつかない頃、私たちは移住イベントにも足を運んでいました。イベントが移住の直接のきっかけになるということはなかったのですが、移住者の先輩や地元の方、自治体の担当者などと出会ういい機会になり、金沢へ移住後、そのとき出会った方々とお会いしたり、一緒に仕事をすることもありました。ですから、移住に興味があるのであれば、そういったイベントに顔を出すとか、その土地と関連する人たちとあらかじめつながりを作っておくと、実際移住した後の人脈づくりというか、移住先での暮らしの充実に役立つと思います。

プロフィール

須田 暁憲(すだ あきのり)さん 須田 麻佑子(すだ まゆこ)さん
出身: 千葉県生まれ(暁憲さん)石川県生まれ(麻佑子さん)
現住所:金沢市
移住年:平成28年(2016年)
職業: 会社員(暁憲さん)NPO法人職員(麻佑子さん)